コミュニケーションに能力は存在しない

コミュニケーションに能力は存在しない

学生のみなさんが就職活動をする時にも、大学のキャリアセンターなどで「コミュニケーション能力が重要」と言われることが珍しくありません。
IT業界においては、「プログラマーをしているうちはそれほど求められないけれど、SEになるにはコミュニケーション能力が重要」などと言われることもあります。
他業界においても、「出世していくにはコミュニケーション能力が重要」と言われることがあります。

どうやら、世の中では「コミュニケーション能力が重要」と言われることが多いようです。

woman in black jacket sitting beside woman in white blazer

では、コミュニケーション能力とは何でしょうか?

デジタル大辞泉(小学館)によると

コミュニケーション能力

社会生活において、他者と円滑に意思の疎通が行える能力。コミュ力 (りょく) 。「―が高い」

とあります。

それでは、他社と円滑に意思疎通ができないとはどういうことでしょうか?

・自分の言いたいことを相手に伝わる様に正確且つ端的に言語化できなかった場合
・自分の言いたいことを発言、発信しなかった場合
・相手の話を最後まで聴かずに遮ってしまった場合
・他人の目の動きや表情、声のトーン、身振り手振りなどで、相手の意図を読み取れなかった場合

エマジェネティックス研修「入門コース」を受講いただければ、誰と誰との間でのコミュニケーションであるかによって、どんな人にも起こりえることがわかります。

特性の違いがコミュニケーションを阻害していることが多く、違いが少ないほど、コミュニケーションがスムーズになるのです。
つまり、特性の違いに着目しないと、人によっては正しい手法が、別の人にとっては、全くあてはまらないことがあるのです。

具体的に言うと・・・

同じ思考特性(脳)を顕性(利き)としていれば、言語化した内容が伝わりやすい。
同じ思考特性(脳)を顕性(利き)としていない場合、言語化した内容が伝わり難い。

つまり、Aさんにはとてもスムースに伝わった言葉なのに、Bさんには全く伝わらないということがあるのです。
言語化能力が高いと言われる人であっても、残念ながら万人にスムーズに伝わり、受け容れてもらえる言葉を常に使っているか?と言われると、そんなことが出来る人はほとんど居ないのです。

また、エマジェネティックスの特性において、自分の言いたいことを発信することが多い人は、多くの場合話し手となり、聞き手になることは少ないことは少ないと言えます。
逆に、相手の話を遮らずに常に最後まで聴いている人の多くは、自分の考えを発言しようとすることが少ないことがわかっています。
話し上手で、且つ、聞き上手というのは、極めて難しいことがわかります。

同様に、感情を察知してしまう特性を顕性にしている人は、他人の目の動きや表情、声のトーン、身振り手振りなどで、相手の感情を感じ取ってしまうことがわかります。
しかし、感情が解ってしまうが故に、言語をオブラートに包みすぎる傾向があり、何を言いたいのかわからないということも珍しくありません。

ところが、世の中では、コミュニケーション能力が高い人のことを次のように説明されていることが多いです。
・自分の言いたいことを正確且つ端的に言語化し、ためらわずに発言、発信する人
・相手の話を最後まで聴く人
・他人の目の動きや表情、声のトーン、身振り手振りなどで、相手の意図を読み取ることができる人

エマジェネティックス理論を学ぶと、この考え方が極めて偏っていることがわかります。

エマジェネティックスの特性を考えれば、これらにあてはまらなくても、スムーズなコミュニケーションが実現することがわかります。
逆に、これらの条件にあてはまっているのに、ある人に対しては、全く話が通じないという場合があることもわかります。

つまり、万人に対して有効なコミュニケーション能力はないのです。
自分との特性の違いを意識して、相手の特性にあわせてコミュニケーションスタイルを変える。
それだけで、完璧とは言わずとも、通じ合えることが増えます。
そして、それは特殊能力ではなく、誰でにもできることであり、シンプルな知識でしかありません。

「自分にはコミュニケーション能力がないから・・・」と悩む人がいらっしゃったら、是非、コミュニケーション能力というものは存在しないということをお伝えいただきたいです。

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