VUCAの時代に求められること
現代は、社会構造や産業構造が劇的に変化するVUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)の時代と言われます。
日本においては人口減少と超高齢化が確定事項として進行しています。
かつての高度成長期では、一般社員は「決められたことを早く正確に、大量にこなす」ことができると優秀とされました。
しかし、VUCAの時代においては、この20世紀型の優秀さだけでは、生き残ることはできないと言われています。

かつての「工業の時代」には、リーダーが進むべき方向を明確に示し、メンバーがそれに従う「依存型チーム」が機能していました。

しかし、正解が刻々と変化し、昨日の正解が今日の不正解になる現代では、リーダー一人の知恵には限界があります。
今、求められているのは、メンバー全員がリーダーに異なる視点を提供し、互いの死角を補い合う「相互依存型チーム」と言われる、チームメンバーが相互に補い合うチームが強いと言われるようになりました。

この21世紀型の「相互依存型チーム」が機能する鍵は、組織の「多様性(ダイバーシティ)」です。
余談ですが、ここでいう「多様性」は、「認知的多様性(Cognitive Diversity)」であって、「デモグラフィック(Demographic)多様性」ではありません。
参照:チームに成果をもたらすのは「何の」多様性か?
多様性導入時に発生する「アンコンシャス・バイアス」を乗り越えるには
残念ながら、多くの日本企業は、単に異なる人材を採用して「ただそこにいるだけ」の導入段階で止まってしまっています。
その最大の原因は、私たちが無意識に持っている「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」にあります。
私たちはありのままの世界を見ているのではなく、過去の個人的経験や自分の価値観という「自分にとっての普通」というフィルターを通して、他人の言動を評価してしまいます。
自分のフィルターに合わないものを無意識に「Bad(間違い・劣っている)」と判断してしまうこのメカニズムがある限り、多様性は組織の力になるどころか、対立の火種、対人関係の悪化原因となってしまうのです。

アンコンシャス・バイアスは、誰にでも備わっている脳の仕組みであり、完全になくすことはできません。
人間の発言や行動の90%以上は無意識下で行われていると言われていますが、その90%以上に影響を与えているのがエマジェネティックス®(EG)の特性です。
エマジェネティックス®プロファイルは、その人が何を重視し、何を好まないのかという「好み」「傾向」を可視化します。
アンコンシャス・バイアスとは、いわば自分の特性という「色メガネ」だけで相手を見てしまっている状態です。
例えば、ある上司が「小さい子供がいる女性社員」に対し、「出張は大変だろう」と配慮して業務から外したとします。
上司側は「気遣い」のつもり(Good)であっても、キャリアを積みたい女性社員側は「機会の奪取」と受け取り(Bad)、不満を抱くかもしれません。
このように、「自分が良かれと思ってやったことが、相手にとっても良いこととは限らない」というギャップが、特性の違いによって日常的に起きています。
大切なのは、「自分に見えている世界」と「相手が感じている世界」は、アンコンシャス・バイアスが働いて、全く異なっている可能性があるということを知っていること、理解してることです。
自分の「普通」は決して全員の正解ではないと気づくことが、バイアスの罠から抜け出し、他人の違いを「強み」として活用するための第一歩となります。
エマジェネティックス®は、人によって異なる「普通」を見える化します。
アンコンシャス・バイアスは、無意識のうちにどうしても抱いてしまい、無くすことが出来ないのです。
無くすことは「できない」ことを素直に受け容れてしまえば、対立、対人関係の悪化を削減できます。
エマジェネティックス®は、人はそれぞれ異なる、多様であるということを教えてくれます。
人によって違いがあるのは当たり前なのです。
もし、他人に対して嫌だなとか、それダメだろうと感じたら、相手のプロファイルを確認してみましょう。
きっと、なぜ、そのように感じたのか、プロファイルが教えてくれるはずです。
プロファイルを見てもどうしても納得できないという時は、相手のプロファイルの強みに着目してください。
きっと、その強みに助けてもらった経験があるはずです。
嫌だなと思ったとしても、「お互い様」
ありがとうと思ったときは「おかげさま」

そこを理解できれば、ネガティブな感情を抱いたことは、「アンコンシャス・バイアス」であったことに気づくはずです。
アンコンシャス・バイアスであることに気づき、確認できれば、対人関係の悪化を心配しなくて良くなります。
違って当たり前だ、そんな風に感じてしまっただけと理解できます。
そうすれば、不要な衝突、障害は発生しません。
多様性の導入は、否応なく対応しなくてはなりません。
多様性を組織に導入すると、必ず「アンコンシャス・バイアス」への対応を迫られます。
アンコンシャス・バイアスを乗り越える上で、エマジェネティックス®は非常に有効です。

エマジェネティックス マスターアソシエイト
エマジェネティックスインターナショナル ジャパン COO
株式会社EGIJ 取締役社長
略歴:大阪大学工学部(品質評価工学専攻)卒業(1994年)後、商社にて鉱産物の輸出入に携わる。
IT系ベンチャー企業役員を経て独立(2001年)、10年間経営した会社を精算させた後に2015年株式会社EGIJに参画。
2024年9月取締役社長に就任
日本におけるエマジェネティックス普及のために奔走中。

