エマジェネティックス®研修を受講され、各特性について学んでいく中で、どうしても自分にとって潜性である特性については、正しく理解することが難しく、様々な誤解があります。
例えば、構造型(緑思考)潜性の人が、緑思考の説明に記載している「スケジュール」という記述を見て、「緑思考は遅刻はしない」と誤解する人がいます。
こんな質問をされた事があります。
「あの人は緑思考顕性なのに、いつも遅刻してくるんです。プロファイルがおかしくないですか?」
これは大きな誤解です。緑思考は、「決められたことを決められた通りにやりたい」と考えますし、「決められたことを決められた通りに行動できるととても気持ちよい」と感じます。
しかし、エマジェネティックス®は能力を測定していませんので、遅刻しないように行動できるかどうかはわかりません。緑思考は遅刻をすることをとても嫌がりますが、遅刻をすることがないわけではありません。
エマジェネティックス®プロファイルの思考特性と行動特性は基本的には独立していますが、緑顕性については、自己表現性、自己主張性、柔軟性について、左寄りになる人が多い傾向があります。
緑顕性で遅刻が多い人の多くは、自己主張性左寄りです。自己主張性左寄りは、ものとごと間違いなく、正しく、確実に進めたいと考えます。そのため、何かの仕事を途中で放り出して次の仕事を始めることを嫌います。100%完成してから次に進めたいと考えるのです。
そのため、11:00に出かけなくてはならないが、その前にやりかけている仕事が完了していない場合、その仕事を放りだしてでかけることをしないことがあります。放り出してしまうと、後で問題になる可能性があり、それが嫌なのです。結果的に、その仕事が終わるまでずるずると後ろの全ての予定が遅れていきます。そのため、社内で次のようなルール、ガイドラインを策定しておくと、これらを回避できます。
- タスク(仕事)が終わっていなくても、次のタスク(仕事)の開始時間が来たらいったん中止し、次のタスク(仕事)を開始しなくてはならない
- 一日の終わりに、予定通りにに終了しなかったタスク(仕事)を終わらせるための時間を予め確保しておく(16:00以降は予定を入れない。未完了タスクを片付ける時間)
緑思考はガイドラインが定まっていないことを避けたいと考えますが、こうしたガイドラインやルールがあれば、それに従います。
これらのガイドラインやルールを設定していても遅刻が多い場合は、オーバーワークになっているか、仕事のやり方が非効率的であるなどの原因が考えられます。しっかりとヒアリングして、仕事を取り上げたり、やり方を変えるなどサポートしてあげると良いでしょう。
本当はスケジュールを守りたいと思っているのに、仕事が終わらずに守れないことを誰よりも悩んでいるのは、緑思考顕性の本人です。悩みを解決するお手伝いをしてあげてください。
エマジェネティックス®(EG)研修を受講し、各特性を理解することで、上司や部下でありがちな問題の解決につながります。日々、エマジェネティックス(EG)で学んだ特性を意識し、自分の特性と相手の特性について「色で考える」ことを習慣化してください。そうすれば、エマジェネティックス®研修で学んだ内容を実践的に活用できるようになります。